保育の言葉の辞典

保育の現場や研修でよく出てくる言葉を、意味と「現場での例」で解説します。わかっているつもりの言葉も、あらためて言葉にしてみると、自分の保育を見直すきっかけになります。

関わり方

見守るみまもる
すぐに手を出さず、子どもが自分でやろうとする姿を信じて待つ関わりです。
受容じゅよう
子どもの気持ちや思いを、よい・悪いと判断する前にまず受け止めることです。
共感きょうかん
子どもの「うれしい」「悲しい」「くやしい」を、一緒に感じようとすることです。
遊びこむあそびこむ
子どもが時間を忘れるほど夢中になって、じっくり遊びに浸ることです。
環境構成かんきょうこうせい
子どもが自分から関わりたくなるように、物・場・時間・人を整えることです。
個別配慮こべつはいりょ
一人一人の発達や家庭の状況、その日の体調などに合わせて関わりを考えることです。
インクルーシブ保育いんくるーしぶほいく
障害の有無などにかかわらず、すべての子どもが共に育ち合うことをめざす保育です。

子どもを見る

主体性しゅたいせい
子どもが自分の思いをもち、自分で選んだり決めたりしながら動こうとする力です。
自己肯定感じここうていかん
「自分は自分でいい」「自分は大切な存在だ」と感じられる気持ちです。
愛着(アタッチメント)あいちゃく
子どもと特定の大人との間に結ばれる、心の絆のことです。
安全基地あんぜんきち
子どもが安心して外の世界へ出かけ、困ったら戻ってこられる大人の存在です。
非認知能力ひにんちのうりょく
テストの点数では測りにくい、意欲・粘り強さ・人と関わる力などを指す言葉です。
気になる子きになるこ
保育の中で、行動や発達の様子に保育士が何らかの気がかりを感じる子どもを指す言葉です。
発達の連続性はったつのれんぞくせい
子どもの育ちは、前の時期の経験の上に次の時期が積み重なってつながっていくという考え方です。
探索活動たんさくかつどう
子どもが身のまわりの物や場所に自分から近づき、触ったり動かしたりしながら、世界を確かめていく活動です。

保育の計画・記録

養護ようご
子どもの命を守り、心が安定して過ごせるようにする保育士の援助や関わりです。
教育きょういく
子どもが健やかに育ち、活動がより豊かに展開されるための発達の援助です。
5領域ごりょういき
保育の「ねらい及び内容」を、子どもの育ちの5つの側面から整理したものです。
10の姿じゅうのすがた
「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を10の項目で示したものの通称です。
ねらいと内容ねらいとないよう
「ねらい」は育ってほしい方向、「内容」はそのために保育士が行い子どもが経験することです。
全体的な計画ぜんたいてきなけいかく
園の保育の方針や目標をもとに、入園から卒園までの保育の全体像を示した計画です。
指導計画(長期・短期)しどうけいかく
全体的な計画をもとに、年・期・月の長期計画と、週・日の短期計画を立てたものです。
保育の記録ほいくのきろく
子どもの姿や保育の様子を書き留め、理解を深めたり次の保育につなげたりするものです。
ふり返り(省察)ふりかえり(せいさつ)
自分の保育を思い返し、子どもの姿や自分の関わりの意味を考えることです。
ドキュメンテーションどきゅめんてーしょん
写真やことばで子どもの活動の過程を記録し、見える形にして共有する方法です。
連絡帳れんらくちょう
園と家庭が、子どもの毎日の様子を伝え合うためのノートやアプリです。

安全・健康

生活リズムせいかつりずむ
食事・睡眠・遊び・排せつなど、一日の生活の流れや周期のことです。
午睡チェックごすいちぇっく
お昼寝中の子どもの呼吸や顔色、寝ている姿勢などを、決まった間隔で確認することです。
ヒヤリ・ハットひやりはっと
事故には至らなかったけれど、「ヒヤリ」「ハッ」とした出来事のことです。
誤嚥ごえん
食べ物や小さな物が、食道ではなく気管のほうに入ってしまうことです。
アレルギー対応あれるぎーたいおう
食物アレルギーなどのある子どもが、安全に園生活を送れるよう園全体で行う対応です。

制度・仕組み

子育て支援こそだてしえん
保育所に通う家庭や地域の家庭の子育てを、保育の専門性を生かして支えることです。
連携(小学校・関係機関)れんけい
子どもの育ちを切れ目なく支えるために、小学校や地域の関係機関と協力することです。
配置基準はいちきじゅん
子どもの年齢ごとに、子ども何人につき保育士を何人以上置くかを定めた基準です。
処遇改善しょぐうかいぜん
保育士などの給与や働く環境をよくするための、国や自治体の取り組みです。

チーム・専門性

キャリアアップ研修きゃりああっぷけんしゅう
保育士が専門分野やマネジメントを学び、園のリーダー層として力をつけるための研修です。
園内研修えんないけんしゅう
園の職員同士で、日々の保育について学び合い、話し合う研修です。
保育士の専門性ほいくしのせんもんせい
子どもの育ちを理解し、環境や関わりを通して援助する、保育士ならではの知識・技術・判断です。
倫理綱領りんりこうりょう
専門職として大切にする価値や、守るべき行動の指針をまとめたものです。
子どもの最善の利益こどものさいぜんのりえき
何かを決めるとき、その子どもにとって何がいちばんよいかを第一に考えることです。
子どもの人権こどものじんけん
子どもも大人と同じように、一人の人間として尊重される権利をもっているということです。
不適切保育ふてきせつほいく
子どもの心や体を傷つけたり、人格を尊重しなかったりする、保育として望ましくない関わりです。