保育士の借り上げ社宅(宿舎借り上げ支援)とは
借り上げ社宅は、保育園を運営する法人が保育士の住まいを借り、その家賃を国・市区町村・法人で負担する制度です。 2026年度の国の制度では、採用から5年以内の常勤保育士が対象で、利用は原則1人1回、補助基準額の上限は月75,000円です。
2026年度の国の制度の要点
| 正式名称 | 保育士宿舎借り上げ支援事業 |
| 対象者 | 保育士として採用された日から5年以内の常勤の保育士 |
| 利用回数 | この制度を利用して退職した場合、その後は対象外(1人1回限り)。やむを得ない事情による退職と認められた場合のみ、残りの期間で再度対象になれる |
| 補助の上限 | 月75,000円を上限に、市区町村ごとに1人あたりの上限額を設定 |
| 費用の負担 | 原則として国1/2・市区町村1/4・事業者(園)1/4。東京23区や財政力の強い自治体のうち国の補助額が1億円を超えるところは、国1/3・市区町村5/12・事業者1/4 |
| 実施するのは | 市区町村。制度があるかどうか、細かな条件は自治体ごとに異なる |
保育士から見た仕組み
部屋の契約者は保育士本人ではなく、園を運営する法人です。保育士はその部屋に住み、家賃のうち補助でまかなえない分を給与から差し引かれる形が一般的です。 補助の一部は法人も負担し、家賃のうちどこまでを法人が持つかは園ごとに決めるため、同じ自治体でも自己負担額は園によって異なります。
東京都には、国の制度とは別に都独自の支援もあります(出典の東京都のページを参照)。自治体によっては独自の上乗せや条件があるため、最終的な条件は勤務先の自治体と園で確認が必要です。
転職を考えている方が確認したいこと
- 今、借り上げ社宅を使っているか:使っている場合、退職すると原則として転職先では使えません。辞め方や理由によって扱いが変わることがあるため、退職前に確認しておくのが安全です。
- 採用から何年目か:対象は採用から5年以内です。これまでの利用期間の数え方は自治体によって異なります。
- 転職先の園が制度を使っているか:同じ市区町村でも、制度を使う園と使わない園があります。
- 自己負担はいくらか:上限額、法人の負担分、共益費の扱いで手取りが変わります。
求人票に「社宅・住宅手当」の記載がある割合
当社が取り扱う保育士・正社員の求人のうち、福利厚生欄に借り上げ社宅・住宅手当・家賃補助の記載がある求人は全体で25%でした。記載がなくても実際には利用できる場合があります。
| 都道府県 | 求人数 | 社宅・住宅手当の記載 |
|---|---|---|
| 東京都 | 2,022件 | 41% |
| 千葉県 | 567件 | 29% |
| 神奈川県 | 1,128件 | 27% |
| 大阪府 | 478件 | 24% |
| 埼玉県 | 765件 | 23% |
| 山形県 | 36件 | 22% |
| 三重県 | 29件 | 21% |
| 兵庫県 | 187件 | 18% |
| 宮城県 | 146件 | 16% |
| 沖縄県 | 46件 | 9% |
| 茨城県 | 98件 | 8% |
| 静岡県 | 89件 | 7% |
| 京都府 | 46件 | 7% |
| 岡山県 | 31件 | 7% |
| 滋賀県 | 109件 | 6% |
| 栃木県 | 42件 | 5% |
| 広島県 | 71件 | 4% |
| 福島県 | 29件 | 3% |
| 福岡県 | 171件 | 3% |
| 愛知県 | 205件 | 2% |
| 北海道 | 156件 | 2% |
| 新潟県 | 77件 | 0% |
よくある質問
保育士の借り上げ社宅制度は誰が使えますか?
国の制度では、保育士として採用された日から5年以内の常勤の保育士が対象です。制度を実施している市区町村にある園で、園(法人)が制度を使っている場合に利用できます。
借り上げ社宅は何回でも使えますか?
国の制度では、この制度を利用して退職した場合、その後は対象外になります(1人1回限り)。やむを得ない事情による退職と認められた場合に限り、残りの期間について再び対象になれます。
家賃はいくらまで補助されますか?
2026年度の国の補助基準額は月75,000円が上限で、実際の上限額は市区町村ごとに決められています。補助の一部は園(法人)も負担するため、保育士本人の自己負担額は園によって異なります。
転職すると借り上げ社宅はどうなりますか?
制度を使っていた園を辞めると、原則として転職先では使えません。今使っている方は、転職前に「やむを得ない事情」に当たるか、転職先の自治体でどう扱われるかを確認する必要があります。
出典
内容は2026年9月25日時点で確認したものです。制度は年度ごとに見直され、実際の条件は市区町村や勤務先によって異なります。