保育の現場から(週刊コラム) 2026年6月1日号

プール・水遊びの事故防止で国が通知、3要領・指針の取りまとめ案も

5月末の保育の話題をまとめました。夏を前に、国からプール活動・水遊びの事故防止と熱中症対策についての通知が出ました。保育所保育指針などの改訂に向けた取りまとめ案や、保育士養成課程の見直しの論点も示されています。感染症では手足口病が増え始め、麻しんの報告は過去6年の同じ時期を上回っています。

この号は、2026年9月28日に、2026年6月1日ごろまでの1週間の公的な発表・報道をふり返ってまとめたバックナンバーです。内容はその時点の情報で、その後変わっている場合があります。

1プール活動・水遊びの事故防止と熱中症対策、国が今年も通知

こども家庭庁、文部科学省、消費者庁は5月28日、教育・保育施設等でのプール活動・水遊びの事故防止と熱中症事故の防止について、自治体を通じて施設に注意を呼びかける事務連絡を出しました。

プール活動では、監視に専念する人とプールで指導する人を分けて配置し、役割分担をはっきりさせることを求めています。見落としやすいリスクについて職員に事前教育をしておくこと、十分な監視体制がとれない日はプール活動の中止も選択肢とすることも示されています。熱中症については、暑さ指数(WBGT)を目安にすること、熱中症警戒アラートや特別警戒アラートに注意することが挙げられ、送迎バスでは乗り降りのたびに点呼や顔の目視でこどもの所在を確かめるよう求めています。

現場でのポイント5月26日には、教育・保育施設等での骨折事故の防止に関する調査研究の報告書も掲載され、ポスターや研修用の資料が用意されています。プールが始まる前に、監視の担当と交代の手順、中止を判断する基準を園内で決めて、全員で共有しておきましょう。

出典(2件)

2保育所保育指針などの改訂に向けて「取りまとめ案」が示される

5月29日、こども家庭審議会の保育専門委員会と中央教育審議会の幼児教育ワーキンググループの合同会議が開かれ、幼稚園教育要領・保育所保育指針・幼保連携型認定こども園教育・保育要領(3要領・指針)の見直しに向けた取りまとめ案が示されました。

案では、自発的な遊びを通して資質・能力を一体的に育むという考え方を土台にしています。そのうえで、「ねらい」と「内容」を表の形で示す方向が議論されました。小学校のように項目ごとに分けるのではなく、遊びの中で一体的に育つことがわかる示し方にするとしています。乳児や1〜2歳児では応答的な関わりやことばのやりとり、評価ではこどもの具体的な姿を日頃から記録して積み重ねること、小学校との接続では「架け橋期のカリキュラム」を進めることなども盛り込まれています。

告示の時期はまだ示されていません。日々の記録や、遊びの中での育ちの見取りは、改訂後も大切にされる方向です。今の記録のとり方を見直すきっかけにしてみてください。

出典(3件)

3保育士養成課程の見直し、実習や単位数などが論点に

5月27日には、こども家庭庁の保育士養成課程等検討会の第3回が開かれ、今後の検討事項の案が示されました。保育士に求められる資質・能力として、こども理解に基づく評価や、特別な支援が必要なこどもへの対応、家庭・地域との連携などが挙げられています。

ほかにも、幼稚園教諭の養成課程との整合性と、科目が過密になっている現状を踏まえた単位数の見直し、実習の開始時期や期間、3歳未満児の実習の位置づけ、卒業後の研修との体系的な整理とキャリアラダーの構築、保育士試験の在り方が論点になっています。

現場でのポイント養成や研修の仕組みが変わると、実習生の受け入れや園内研修の組み立てにも影響します。実習指導を担当する保育士は、議論の行方を気にかけておくとよいでしょう。

出典(2件)

4手足口病が増え始め、麻しんは過去6年を上回るペース

国立健康危機管理研究機構の感染症週報によると、第20週(5月11日〜17日)の手足口病の全国の定点当たり報告数は0.65で、前週から増えました。手足口病は夏に流行しやすい感染症で、これから報告が増えていくとみられます。

麻しん(はしか)は、今年に入ってからの報告が5月20日時点で498例となり、2020〜2025年のどの年の同じ時期も上回りました。都道府県別では東京都が244例で最も多くなっています。週報では、1歳と小学校入学前の年の2回のMRワクチン接種を徹底することが最も重要だとしています。

現場でのポイント手足口病に備えて、おむつ交換のあとの手洗いと、排せつ物の処理の手順を見直しておきましょう。麻しんの接種歴は、保護者へのおたよりで確認を呼びかけるのも一つの方法です。

出典(2件)

今週使える保育のアイデア

このコラムは、公的機関の発表・報道・公開されている保育関連の記事の傾向と、当サイトの求人データをもとに、保育士求人アースが毎週作成しています。個人の投稿の引用や、特定の個人・園の紹介は行っていません。内容の誤りに気づいた場合はお問い合わせからお知らせください。