保育の現場から(週刊コラム) 2026年4月13日号

予算成立で令和8年度の公定価格が決定、麻しんの報告が急増

4月7日に令和8年度予算が成立し、翌8日には保育所などの公定価格の告示と処遇改善等加算の通知が出されました。保育の内容の基準の見直しでは、記録と評価のあり方が議論されています。麻しんの報告が例年を大きく上回るペースで増えており、職員自身の接種歴の確認も呼びかけられています。

この号は、2026年9月28日に、2026年4月13日ごろまでの1週間の公的な発表・報道をふり返ってまとめたバックナンバーです。内容はその時点の情報で、その後変わっている場合があります。

1予算が成立し、令和8年度の公定価格が決まる

令和8年度予算は4月7日に参議院で可決され、成立しました。これを受けて4月8日に公定価格の告示が施行され、処遇改善等加算の通知も改正されました。こども家庭庁は4月9日に、見直し事項をまとめた概要資料を公表しています。

概要資料によると、保育士・幼稚園教諭などの人件費は、令和7年の人事院勧告を踏まえて5.3%の改善となります。3歳児の配置改善加算の経過措置は令和9年度末(令和10年3月31日)まで延長されました。定員21〜40人の施設で忙しい時間帯に非常勤の調理員を追加する費用の算入や、療育支援加算で専門職を活用するための新しい区分、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などを1人に限り保育士とみなせる特例も設けられます。

新設の保育ICT推進加算は、ICT活用の責任者を置いたうえで、業務用ICT、保育業務施設管理プラットフォーム、保活情報連携基盤をすべて活用する施設が対象で、年額30万円(地域型保育事業は18万円)です。安全計画を策定していない場合の減算(月1,350円)は7月から始まります。

現場でのポイント処遇改善等加算の通知では、加算による改善額の半分以上を基本給や毎月決まって支払われる手当で行うことや、賃金改善の内容を職員に知らせることなどが定められています。自分の園で今年度どのような賃金改善が行われるのか、説明を受けたら内容を確認しておきましょう。

出典(4件)

2保育の内容の基準見直し、「記録と評価」「家庭・地域との連携」を議論

保育所や認定こども園の保育の内容の基準について検討しているこども家庭審議会の保育専門委員会が、4月9日に第8回の会合を開きました。議題は、乳幼児理解に基づく評価の充実と、家庭・地域との連携・支援の充実の2つです。

資料では、記録が表面的な活動の記述にとどまり、保育の改善に生かせる情報が十分でないという課題が挙げられ、記録を手書きで行っている園が43.1%という数字も示されました。こどもの表情やしぐさ、つぶやきを記録し、写真や動画、ICTも活用しながら、同僚や管理職との対話を通じて多面的にこどもを理解していく方向が示されています。

家庭との連携では、保護者がSNSの情報に左右されて子育てに不安を抱きやすいことや、0〜2歳の未就園児への支援の必要性が高まっていることが課題として挙げられました。

現場でのポイント日々の記録に、こどもの具体的な姿や言葉を一言添えておくと、振り返りや保護者との共有に生かしやすくなります。

出典(3件)

3麻しんの報告が急増、職員も接種歴の確認を

国立健康危機管理研究機構(JIHS)の感染症週報によると、2026年第1〜14週に診断された麻しんの累積報告数は236例(4月8日時点)で、2020年以降の同じ時期を上回っています。第11週以降は毎週28〜34例の報告が続いています。都道府県別では東京都が72例で最も多く、鹿児島県、愛知県、千葉県、神奈川県が続きます。

4月10日に公表されたJIHSのリスク評価では、10〜20代が患者の57%を占め、この世代の約半数が2回の接種を終えていないと指摘しています。週報では、定期接種の対象である1歳児と小学校入学前1年間の幼児への2回接種の徹底が重要だとしています。リスク評価では、人と接する機会の多い職員が自分の2回の接種歴を平時から確認しておくことの大切さも挙げられています。

現場でのポイントまずは自分の母子健康手帳などで接種歴を確かめておきましょう。園では、保護者へのおたよりで定期接種の時期を案内しておくと、受け忘れを防ぐきっかけになります。

出典(2件)

4こどもの事故防止ハンドブックが更新

こども家庭庁は4月上旬、「こどもの事故防止ハンドブック」の令和8年3月版を掲載しました。0〜6歳のこどもに起こりやすい事故として、窒息・誤飲、転落・転倒、自動車・自転車、水まわり、やけど、挟む・切るなどの事故と、その予防法や応急手当をまとめています。

家庭向けの内容が中心なので、新年度の保護者会やおたよりで紹介すると、園と家庭で同じ視点をもって事故防止に取り組むきっかけになります。

出典(1件)

今週使える保育のアイデア

このコラムは、公的機関の発表・報道・公開されている保育関連の記事の傾向と、当サイトの求人データをもとに、保育士求人アースが毎週作成しています。個人の投稿の引用や、特定の個人・園の紹介は行っていません。内容の誤りに気づいた場合はお問い合わせからお知らせください。