保育士の処遇改善等加算とは
処遇改善等加算は、認可保育所などの運営費に上乗せされる、職員の賃金を上げるための加算です。 2025年度から3つの加算が1つにまとまり、副主任保育士等への月4万円の配分ルールも園の判断で柔軟に決められるようになりました。 2026年度は人事院勧告を踏まえ、5.3%の処遇改善が予算に盛り込まれています。
2025年度からの3つの区分
| 区分 | 以前の名前 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 区分1 基礎分 | 処遇改善等加算Ⅰ(基礎分) | 職員の平均経験年数に応じた加算。キャリアパスの仕組みを整えることが要件になった |
| 区分2 賃金改善分 | 加算Ⅰ(賃金改善分)・加算Ⅲ | ベースアップなど、職員全体の賃金改善 |
| 区分3 質の向上分 | 処遇改善等加算Ⅱ | 研修を修了した副主任保育士・職務分野別リーダーなど、中堅・リーダー層の賃金改善(1人あたり月4万円が上限) |
保育士の給与に関わる主な変更点
- 月4万円の配分が柔軟に:以前は、月4万円の改善を受ける副主任保育士等を1人以上置く必要がありました。2025年度からはこの要件がなくなり、1人月4万円を上限に、園の判断で対象者と金額を決められます。
- 半分以上は毎月の給与で:区分2と区分3の合計の2分の1以上は、基本給か毎月支払う手当で改善することになりました。残りは賞与や一時金で支払うこともできます。
- 研修を予定している人も対象に:年度内に研修を修了する予定で、副主任保育士などに準ずる職位にある人にも配分できるようになりました。
対象になる施設
処遇改善等加算は、認可保育所・認定こども園・小規模保育など、国の公定価格で運営される施設の仕組みです。認可外保育施設は対象外です。 企業主導型保育事業は別の助成制度で運営されており、2026年度はその中で人事院勧告を踏まえた処遇改善が行われます。
求人票を見るときに確認したいこと
- 「処遇改善手当」が月給に含まれているか:月給の額に含めて表示している園と、別の手当として書いている園があります。
- 毎月払いか、賞与・一時金か:同じ年収でも、毎月の手取りが変わります。
- 役職と金額の関係:副主任やリーダーになったときにいくら上がるかは、園の配分ルールで決まります。キャリアパス(役職と給与の関係)が示されているかを確認すると安心です。
給与の水準は保育士の給与相場(正社員)で地域別に確認できます。
よくある質問
保育士の処遇改善等加算とは何ですか?
認可保育所や認定こども園などに国・自治体から支払われる運営費(公定価格)に上乗せされる、職員の賃金改善のための加算です。園が受け取り、職員の給与や手当、賞与として配分します。
2025年度から処遇改善等加算はどう変わりましたか?
これまでの処遇改善等加算Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが1つにまとまり、基礎分・賃金改善分・質の向上分の3区分になりました。賃金改善分と質の向上分の合計の2分の1以上は、基本給か毎月の手当で支払うことになっています。
副主任保育士の月4万円はなくなったのですか?
1人あたり月4万円を上限とする考え方は残っています。変わったのは、4万円の改善を受ける職員を1人以上置くという要件が撤廃され、園の判断で配分できるようになった点です。そのため、配分の仕方は園ごとに異なります。
2026年度の保育士の給与はどうなりますか?
2026年度の予算では、2025年の人事院勧告を踏まえ、保育士・幼稚園教諭等の処遇改善として5.3%の改善が盛り込まれています。実際の給与への反映の仕方は園によって異なります。
研修を修了して役職に就くまでの流れや、役職ごとの給与の目安は保育士が給料を上げる方法で解説しています。
出典
- こども家庭庁「令和7年度以降の処遇改善等加算について」
- こども家庭庁 子ども・子育て支援等分科会資料「処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲの一本化について」(2024年12月)
- こども家庭庁「令和8年度 保育関係予算案の概要・参考資料」
内容は2026年9月25日時点で確認したものです。制度は年度ごとに見直され、実際の条件は市区町村や勤務先によって異なります。