保育の現場から(週刊コラム) 2026年3月30日号
企業主導型保育の新年度変更点、保育現場のハラスメント対策も議論
3月下旬の保育の話題をまとめました。企業主導型保育事業について、令和8年度の配置改善や新しい加算の予定が示されました。保育現場のハラスメント防止では国がガイドライン作りを進める方針を示し、新年度の予算は暫定予算でのスタートとなります。
この号は、2026年9月28日に、2026年3月30日ごろまでの1週間の公的な発表・報道をふり返ってまとめたバックナンバーです。内容はその時点の情報で、その後変わっている場合があります。
1企業主導型保育、令和8年度の変更点(予定)が示される
3月25日付で、こども家庭庁から企業主導型保育事業の実施機関あてに、令和8年度の変更点をまとめた事務連絡(続報)が出されました。1歳児の配置を保育士1人あたり6人から5人に手厚くする加算措置の検討、保育補助者の経験年数(3年未満・3年以上7年未満・7年以上)に応じた区分の新設などが挙げられています。
新たに、消毒や清掃、給食の配膳、寝具の整理、園外活動の見守りなどを担う保育支援者を置くための加算(月額10万円が上限)を設ける方向も示されました。物価高への対応として、定員規模に応じて年額5万〜10万円の措置も予定されています。ただし予算案が国会で審議中のため、具体的な要件や手続きは今後変わる可能性があるとされています。
現場でのポイント企業主導型の園で働いている方は、新年度の職員配置や保育支援者の導入予定について、園からの説明を確認しておくとよいでしょう。
2保育現場のハラスメント防止、国がガイドライン作成へ
3月18日に開かれたこども家庭審議会の子ども・子育て支援等分科会で、保育現場におけるハラスメント防止対策が議題になりました。令和7年6月に成立した改正労働施策総合推進法により、利用者など事業に関係する人の言動によるハラスメント(カスタマーハラスメント)を防ぐ対策が事業主に義務づけられ、令和8年10月1日に施行される予定です。
こども家庭庁は、令和8年度中に保育現場の職員の就業環境を守るためのガイドライン、管理職・職員向けの研修資材、周知用の資材を作る方針を示しています。保育士や事業者を対象とした巡回支援事業での補助は、令和7年度から始まっています。
現場でのポイント保護者対応などで困ったことがあれば一人で抱え込まず、やりとりを記録して園内で共有できる体制があるか、今のうちに確認しておくと安心です。
3新年度の予算は暫定予算でスタート
令和8年度の予算は年度内に成立せず、4月1日から11日までの11日間を対象とした暫定予算が組まれることになりました。3月27日の記者会見で黄川田大臣は、保育所などの運営費を、暫定予算の期間中に支出が必要な最小限の経費として計上したと説明しています。
新年度の公定価格の改定や処遇改善がどのような内容で決まるかは、本予算の審議の行方とあわせて注目されます。給与や手当に関わる話なので、決まりしだいこのコラムでもお伝えします。
4インフルエンザは減少傾向、年度替わりの体調管理を
厚生労働省が3月27日に発表した第12週(3月16日〜22日)のインフルエンザの全国の定点当たり報告数は9.75で、前週の11.66から下がりました。都道府県別では北海道(21.58)、石川県(21.36)、長野県(20.62)が高くなっています。この週に休業した施設は690施設で、そのうち保育所は10施設でした。
現場でのポイント全国的には落ち着きつつありますが、地域によってはまだ報告数の多いところがあります。年度末の行事や引き継ぎで忙しい時期こそ、手洗いや換気といった基本の対策を続け、新年度の慣らし保育に向けて職員自身の体調も整えておきましょう。
今週使える保育のアイデア
このコラムは、公的機関の発表・報道・公開されている保育関連の記事の傾向と、当サイトの求人データをもとに、保育士求人アースが毎週作成しています。個人の投稿の引用や、特定の個人・園の紹介は行っていません。内容の誤りに気づいた場合はお問い合わせからお知らせください。