おもちゃの取り合い、どこまで入る?
自由遊びの時間、〇〇ちゃんが遊んでいた車のおもちゃを、△△くんが横から取っていきました。〇〇ちゃんは大声で泣き、△△くんは車をぎゅっと抱えて離しません。同じ車はもう一台ありますが、棚の奥にしまってあります。まわりの子たちも、二人の様子をじっと見ています。
あなたなら、この場面にどこまで入りますか?
まず、自分ならどうするかを選んでみてください。
それぞれの対応を考える
Aすぐに間に入り、〇〇ちゃんに返すあなたの選択
先に使っていた子の気持ちを守り、「取られたら大人が助けてくれる」という安心感につながります。一方で、△△くんの「使いたかった」という思いが置き去りになりやすいので、その気持ちも言葉にして受けとめたいところです。
B少し見守り、二人の様子を見てから言葉を添えるあなたの選択
子どもが自分なりに気持ちを出し合う時間を保てます。ただ、1歳児はたたく・かむなどの手が出やすい時期なので、すぐ手が届く距離で見守ることが前提になります。
Cもう一台の車を出して、それぞれが遊べるようにするあなたの選択
取り合いの原因そのものを減らす、環境面からの対応です。その場は落ち着きやすい一方、「使いたい」「いやだ」という気持ちのやりとりを経験する機会は少なくなるので、ねらいに応じて使い分けたいところです。
D二人の気持ちをそれぞれ代弁して仲立ちするあなたの選択
「〇〇ちゃん、使ってたんだよね」「△△くんも使いたかったね」と言葉にすることで、相手にも気持ちがあることに気づくきっかけになります。時間がかかるので、ほかの子の見守りをどうするか、チームでの連携も大切です。
判断するときの視点
- けがにつながる危険がないか(安全)
- 両方の子の「使いたい」気持ちをどう受けとめるか
- 1歳児の発達として、言葉で気持ちを伝えることがどこまでできるか
- おもちゃの数や置き方など、環境で工夫できることはないか
自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大切さなど、友達の気持ちや友達との関わり方を丁寧に伝えていくこと。
保育所保育指針 第2章 2(2)イ(ウ)③(厚生労働省「保育所保育指針」(平成29年厚生労働省告示第117号))
取り合いは、子どもが「自分」と「相手」に出会う大切な場面でもあります。どこまで入るかは、その子たちの育ちや、その日の様子によって変わってよいものです。クラスで「うちではどう関わっている?」と話し合ってみると、それぞれの保育観が見えてくるかもしれません。
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